体型などのコンプレックスや、パフォーマンスの低下などの悩みを抱える方は少なくありません。

その中には、サプリメントで解決を図る方も多いのではないでしょうか。

しかし、世の中には効果を出すために危険な成分を配合したサプリメントも多く存在するので注意が必要です。

本記事ではそういった危険なサプリメントの特徴を解説します。

 

サプリメント業界で多発する副作用事例

 

実はサプリメントを下調べもせず無闇に購入するのは非常に危険なことなのです。

なぜなら、医薬品指定されているような強力な成分が含まれていて、強い副作用により重篤な健康被害が出たり、中には死亡した事例もあるからです。

 

特に危ないのが個人輸入したサプリメントです。

近年ではインターネットが普及し簡単に様々なサプリメントが手に入りますが、製造環境や配合成分が不透明なものも多く出回っています

実際に健康被害が出たサプリメントなどの入手経路のほとんどがインターネットによる購入なのです。

 

東京都内では、10代の女性がインターネットで購入したダイエット目的の健康食品を摂取し死亡する事故が起きています。

このダイエットサプリには医薬品指定されているフェノールフタレイン、ブトラミン、マジンドールが検出されたのです。

 

そして、東京都や神奈川県などでタイのサプリメントを購入した方に幻覚や呼吸困難などの症状が20件ほど確認されただけでなく、急性心不全などで4人が死亡しています。

 

このように、安全性が不確かなサプリメントをインターネットなどで購入するのは大変危険な事なのです。

 

副作用のリスクがあるサプリの特徴5つ

それでは、どのような特徴を持つサプリメントが危険なのでしょうか。

5つまとめたので、詳しく見ていきましょう。

 

1.海外製のサプリメント

 

海外で製造されているサプリメントは、やはり危険性が高いです。

日本と海外では薬機法が違うため、日本では医薬品指定されている成分が海外では健康食品としてサプリメントに配合されている場合もあります。

 

例えばトリビュラスやアシュワガンダなどは主に疲労回復や精力の改善を目的として販売されています。

しかし、トリビュラスの成分は神経系や筋肉、肝臓や腎臓への影響があるため日本では医薬品成分となっています。

 

さらにシュワガンダはウィザフェリンAという成分が含まれていますが、この成分も日本では医薬品指定されているのです。

 

さらに薬機法の違いによる危険だけでなく、商品ラベルに記載されていない成分も配合されている危険性も考えられます。

 

カリフォルニアの公衆衛生局の調査により、776のサプリメントに医薬品指定の成分が配合されている事が明らかになりました。

なんとその中の97%以上が医薬品成分の表記がなかったのです。

 

そのうち353の製品が精力的な効果が目的で、166のサプリにED治療薬に使用される医薬品成分が含まれていた事が分かっています。[参照] 

このように海外製のサプリでは薬の基準が異なる危険性や、そもそも表示されていない成分が配合されている危険があるのです。

 

2.亜鉛を大量に配合している

 

亜鉛は男性向けサプリではお馴染みの成分です。

これは亜鉛が、男性のあらゆるパフォーマンスに影響している男性ホルモンのテストステロンと関わりがあるとされているからです。

 

実際に亜鉛が体内で不足すると、免疫の低下や味覚障害、男性機能の衰えの原因となります。

しかし亜鉛は不足する事が問題なので、必要な量以上に摂取すると吐き気やめまい、免疫障害などの副作用が出てしまうのです。

 

そのため厚生労働省は、亜鉛の1日の推奨摂取量を11mgだと公開しています。

しかし亜鉛を1日あたり15mg以上配合しているサプリもあるため気をつけなければなりません。

 

さらに亜鉛は、男性向けのものだけでなくビタミンサプリなど様々なサプリに配合されています。

現代の食生活では不足しやすい成分となっていますが、だからと言ってサプリの中身をしっかり確認せずに飲んでいると、気づかないうちに亜鉛を過剰にに摂取している可能性もあるのです。

 

3.配合成分量を公開していない

 

成分の記載はあるものの配合量が記載されていないケースもあります。

亜鉛のみならず、あらゆる成分には推奨されている摂取量が存在します。

 

これは、効果効能を得るために必要な量であると同時に、過剰な摂取にならないように設定された量でもあります。

 

例えば、男性向けのサプリでよく見るアルギニンは1日あたり2000mg〜4000mgが必要な量だとされています。

そして同じく有名なシトルリンは、800mgが推奨摂取量です。

 

このように成分には摂取する量の目安が設けられているのです。

 

にもかかわらず、成分の配合量が明確でないサプリメントなんて恐怖以外の何ものでもないですよね。

もし仮に推奨量を大きく上回る量が含まれていたら、健康の保証はできません

 

4.製造環境の情報を公開していない

 

サプリメントは健康が目的の「健康食品」です。

ですから製造する工場などの衛生管理は徹底されていなければなりません。

 

そのための基準として「GMP(Good Manufacturing Practice)というものが設けられています。

「GMP」とは、医薬品や医薬部外品などの製品の原料の仕入れから製造、出荷にいたるまでの全ての工程を管理するための基準です。

 

この「GMP」に認定されている工場で作られているのであれば、比較的安全性が高いと言えるでしょう。

というよりも、むしろこの「GMP」認定工場以外で製造されている時点で怪しいと考えた方が良いです。

この現代において、ちゃんとしたサプリメントを作るなら「GMP」に認定されている工場で製造することは当然の事になってきていますからね。

 

「GMP」認定工場で製造されていれば、販売している公式サイトに大体書かれてあるのですぐにわかると思います。

なので、サプリメントを購入する際はぜひ注目してみてください。

 

5.成分検査を実施していない

 

サプリメントの製造環境以外にも副作用のリスクとなる要素として、原料の製造環境や土壌汚染などが挙げられます。

 

サプリメントがどれだけ衛生面が整った工場で作られていても、元となる原料が不衛生では意味がありません

 

それでは、どこを見ればしっかりと管理されているかの判断ができるのでしょうか。

 

これは放射性物質や残留農薬などの検査が行われているかを確認すればわかります。

ちゃんとこのような検査がされていれば、「GMP」認定工場と同様に公式の販売サイトに記載されている事がほとんどなので、こちらも確認すると良いでしょう。

 

まとめ

さて、副作用の危険性があるサプリメントについて解説しました。

 

海外製のサプリメントをはじめ、成分の配合量が記載されていなかったり、成分そのものが表記されていない悪質なサプリメントは実際に多く存在します。

それだけでなく、劣悪な製造環境で作られているサプリメントなどは極めて危険性が高いです。

 

このようなサプリメントは、実は私たちが簡単に入手できてしまう身近なものなので、本当に注意しなければならないのです。